ニキビ跡は大きく6タイプに分かれます。治療法を決めるには症状の把握が大切になりますので、まずは自分のタイプがあるかどうかチェックしてみましょう。事前にある程度の知識があることで、医師とカウンセリングをする際にも役立ちますよ。
ニキビが炎症を起こした際に、毛穴の周りでうっ血が起こることで赤く見えることがありますが、ニキビが治った後でもうっ血が消えず、赤いまま残ってしまった状態がこのタイプです。ニキビとの見分けが難しいかもしれませんが、ふくらみと痛みがないのに日数が経っても赤みが消えないならニキビ跡と判断できるでしょう。通常は自然と消えますが、半年、1年以上経過しても消えない場合もあります。
色素沈着のニキビ跡には、紫色と茶色の2つ種類があります。ニキビによって皮膚に炎症が起きると、皮膚を守ろうとメラニン色素が大量に作られますが、許容範囲を超えるとシミとなってしまい茶色の色素沈着になります。紫色の色素沈着の場合は、血液が原因です。ニキビによってダメージを受けた皮膚の毛細血管が破裂し、その血が皮膚組織にしみ込んでしまい、紫や赤黒い色素沈着になります。
クレーターは、毛穴が崩れるほど炎症が悪化し患部が広がると起こります。ニキビの原因であるアクネ菌と白血球の戦いが長引くと、毛穴内部の修復箇所もどんどんと拡大していき、そのうちに毛穴を壊すほどニキビの患部が大きくなってしまいます。炎症の広がり方と毛穴の壊れ方によって細かく分類は可能ですが、いずれにせよ毛穴が壊れるくらい広がってしまった状態をクレーターと呼びます。クレーターの中でも症状の程度により、種類が分かれます。
毛穴が壊れるほど真皮が内側から盛り上がって起こる症状です。ニキビが何度も悪化すると、そのうち壊れた毛穴の壁(真皮)を治そうとするコラーゲン繊維の働きが過剰に強くなります。最終的には毛穴そのものが壊れて、皮膚の表面が盛り上がってしまうほど肌の内部組織が広がってしまいます。見た目にはピンク色をしたミミズ腫れのようなニキビ跡が残ります。痛みや痒みも感じる場合もあります。
ケロイドと仕組みは似ています。炎症のひどいニキビを繰り返すと、毛穴の壁(真皮)を修復しようとする働きが異常に強くなり、表皮を盛り上げてしまうほど内部の皮膚組織が広がってしまいます。ただ、ケロイドと違って痛みや痒みがないのが特徴です。
ニキビが治ったとしても、ニキビ跡の毛穴の開きが改善されない人は多いのではないでしょうか。毛穴が開いているニキビ跡は、毛穴の周りの浅い層に傷が残っている状態です。毛穴が開いてしまうとメイクではなかなか隠せず、肌が汚く感じられてしまうことも…。ニキビ跡で開いた毛穴を改善するためには、セルフケアが重要です。それでも改善が見られない人は、毛穴の開きを悪化させないためにもクリニックで早めの治療を受けることをおすすめします。